近郊型でんしゃ(関西色)〈復元〉

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RELEASE:2021/10/28
LAST UPDATE:2023/01/30


UNDERGROUND-4

SUBURS TRAIN

ある時、某氏が手に入れたプラレール詰め合わせの中に例のあいつが入っていてびっくり仰天。しかしあまりにも状態が悪い上に後尾車のみ。「どうせなら走らせられるようにしたいなぁ」という某氏の願いを神の手を持つM氏が引き受け、復元する運びとなりました。

後尾車(製品の復元)

復元される後尾車は見ての通り落書きと日焼けによる褪色で見る影もありません。ただそれだけ元所有者が子どもの頃に遊び倒したわけで、おもちゃとしての使命を全うした幸せな個体かもしれませんね。 元の姿に復元するにあたって、車体の漂白と帯色の調合・選定を行う必要があります。
幸い、両側面とも妻面側までは日焼けが及ばず、当時の帯色がそのまま残っていたのでこれを元に帯の復元ができました。

漂白されてピカピカになったもの。

再塗装が施された幻のプラレール。顔色も良くなり往年の姿を取り戻しました。 この時点で既に製品そっくりですね。
続いて先頭車をイチから復元します。

先頭車(複製品からの復元)

初代東海型急行電車の先頭車を白レジンで複製して成型色を再現する手法です。

ついでに色々複製。

そいで先頭車も完成。製品と遜色ない出来です。

復元された近郊型でんしゃ関西色。某巨大運転会で発注者の元に引き渡され、レイアウトでデビューを飾りました。動力台車はもちろん東海型急行電車からかっぱらってきたものです。
1976年に一度生産されただけ、しかも流通地域によって車体色も違うというプラレール史上きっての珍しい車両が45年ぶりにその姿を取り戻しました。
こうしてこの世界にまた一つ、新たな極悪プラレールが生まれた───────

[追記 2023/01/30]
とある運転会にて「本物」との並びが実現しました。並べてみても違和感がなく、完成度の高さを改めて認識できます。
退色していた個体を元に復元しているので、本物と並べてみると帯の色味に若干の違いが見られますね。本物の方はもう少し赤っぽいですが、パッと見では気づかない程度です。


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