ジリリリリリリリリリリリリリリリン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
資料館本部にある電話が鳴る。
「館長か?」
やはの兄貴からだった。
なんの用だ?
「明日、午前10時。越後湯沢に来たまえ」
何を言っているんだ?
「来たまえ」
「移動するんだ。酒が」
翌朝、館長の姿はとき309号の車内にあった。新幹線では朝から牛肉を食べ、飲酒をすることが許される。高速で移動する電車内での行為など、誰も知る由がないのだ。
今は新幹線で東京から金沢まで行けるのか。便利な時代だ。
国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。
?でわっしょい
うう、寒い寒い。11月末ともなると雪国ではもうこんな寒いのか。越後湯沢で合流したそーなん・やはと共にほくほく線に乗り込む。
トンネルに突入してしばらくしたら「おい、降りるぞ」と言われる。ほほう、これがかの有名な美佐島か。トンネルの中は冷えるな。
待合室でプラレールひろば in 美佐島が始まってしまった。
しばらくゆっくりしたのち、越後湯沢に戻りエネルギーチャージを行う。日本人の主食は米。当然「主酒」は日本酒だ。分かるだろう?
酒を飲み十分にあったまったら、駅そばをシバいて再びほくほく線に乗り込む。降りるのは十日町駅だ。カッコいいなこの電車しかし。
こ、これは一体...
「館長、これだよ。これが酒が移動する列車、越乃Shu*Kuraだ」
こいつが...!こいつが移動する極楽浄土か!
さてさて、準備は整ったぞ。
どぅわ〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!かんぱ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!
うっひょ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!シャケだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
あら〜♡
おお。
ハッ... ここは...?長岡...?
ドーナツにコーヒーにシャケ。そういうのもあるのか。あるのか?
「いい酒飲んでるじゃねえかよ!ディーゼルだろ?」
「ディーゼルです」
躍動。
前面下と屋根にスイッチが付いてそうな電車を目撃。
気がつけば極楽浄土から現世に戻されてしまった。また乗りたいのう!!!!!
さあ、帰ろう。穢土に、現実に戻る時が来たのだ。
「館長。違うよ。あなたが乗るのは新幹線じゃない。こっちだ。こっちだっつってんだろ」
極楽浄土の来た道を戻され、EC11がいた駅で降ろされ、駅前旅舘に放り込まれた。
ぷかぷか。
かがやいていこう。
つづく。