液体式移動忘年会

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最終更新:2025年6月2日

ジリリリリリリリリリリリリリリリン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

資料館本部にある電話が鳴る。

「館長か?」

やはの兄貴からだった。

なんの用だ?

「明日、午前10時。越後湯沢に来たまえ」

何を言っているんだ?

「来たまえ」

「移動するんだ。酒が」


翌朝、館長の姿はとき309号の車内にあった。新幹線では朝から牛肉を食べ、飲酒をすることが許される。高速で移動する電車内での行為など、誰も知る由がないのだ。


今は新幹線で東京から金沢まで行けるのか。便利な時代だ。


国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。


?でわっしょい


うう、寒い寒い。11月末ともなると雪国ではもうこんな寒いのか。越後湯沢で合流したそーなん・やはと共にほくほく線に乗り込む。


トンネルに突入してしばらくしたら「おい、降りるぞ」と言われる。ほほう、これがかの有名な美佐島か。トンネルの中は冷えるな。


待合室でプラレールひろば in 美佐島が始まってしまった。


しばらくゆっくりしたのち、越後湯沢に戻りエネルギーチャージを行う。日本人の主食は米。当然「主酒」は日本酒だ。分かるだろう?


酒を飲み十分にあったまったら、駅そばをシバいて再びほくほく線に乗り込む。降りるのは十日町駅だ。カッコいいなこの電車しかし。


こ、これは一体...


「館長、これだよ。これが酒が移動する列車、越乃Shu*Kuraだ」

こいつが...!こいつが移動する極楽浄土か!


さてさて、準備は整ったぞ。


どぅわ〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!!かんぱ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!!


うっひょ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!シャケだ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!


あら〜♡


おお。


ハッ... ここは...?長岡...?


ドーナツにコーヒーにシャケ。そういうのもあるのか。あるのか?


「いい酒飲んでるじゃねえかよ!ディーゼルだろ?」

「ディーゼルです」


躍動。


前面下と屋根にスイッチが付いてそうな電車を目撃。


気がつけば極楽浄土から現世に戻されてしまった。また乗りたいのう!!!!!


さあ、帰ろう。穢土に、現実に戻る時が来たのだ。


「館長。違うよ。あなたが乗るのは新幹線じゃない。こっちだ。こっちだっつってんだろ」


極楽浄土の来た道を戻され、EC11がいた駅で降ろされ、駅前旅舘に放り込まれた。


ぷかぷか。


かがやいていこう。

つづく。


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