既に紹介した単品箱以外にも数多くの箱があります。
ここでは分類が難しい箱や、個別にページ起こすほど多くないシリーズを中心に掲載します。
ラジオコントロール ぼくはうんてんしゅ
1984年に開発されたラジコンのプラレールが、この「ぼくはうんてんしゅシリーズ」です。
ひかり号、東北上越新幹線、L特急、ブルートレイン、東海型急行電車、地下鉄電車の6種類が選ばれ、ラジコン用の新シャーシを搭載して世に送り出されました。
が、車両単品の定価が1,250〜1,450円の時代に3,500円で発売されたため売れ行きが不調だったらしく、3年ほどで生産終了となってしまいました。
受信周波数には40MHzと49MHzの2つがあり、対応するコントローラーがあれば同時に2編成動かす事も可能です。同一の製品で周波数が2通りあるものもあります。
生産時期により、周波数の表記が無いもの、箱の隅に印刷されているもの、商品名の下に印刷されているもの、ステッカーで表記されているものの4種類の箱が見つかっています。
これ以降度々遠隔操作系の製品を開発していますが、どれも上手くいっている印象がありません。
「地下鉄電車」は2020年現在、未収蔵です。
ひかり号
東北上越新幹線
東海型急行電車
地下鉄電車
音声指令シリーズ
1995年頃に発売された音声指令シリーズ専用の箱。3両が永久連結になり全長が長くなったため、3両目が上に折れた状態で収納されています。
箱は銀色基調となっています。2両目の窓がコントローラーを含めるために大きくなっているのが特徴です。
車種ごとにコントローラーの色が変わっており、持ち手部分に専用のロゴが貼られています。各車両にも同様のロゴが印刷で表現されており、架空の外見ですが新幹線らしい装いになっています。300系は唯一実車でロゴが存在しない(試作車J0編成にはありましたが)ので、赤い「VCE300」のロゴが目立ちますね。
ちなみに黄色い車輪を装備した300系はこのシリーズのみの仕様となります。
人形あそびシリーズ
1995年に新たなシリーズが展開され、3種類の車両が発売されました。
それが「人形あそび」シリーズです。人形は「ファミリー人形」の後身、「プラキッズ」の前身に当たります。
車両は当時最新の通勤電車(209系)、新幹線(300系)とプラレールの定番蒸気機関車D51が選ばれました。209系はおもちゃであることを重視したのか、オレンジの車体に緑の帯という不思議な見た目をしています。
D-51は旧動力最終生産の頃に発売されたため、旧動力写真の箱・旧動力、旧動力写真の箱・新動力、新動力写真の箱・新動力の3種類の組み合わせが存在しています。
冒険アスファル島
テレビ東京で放送されていた子供向け番組「のりもの王国ブーブーカンカン」(1997〜2000年)内で1999年度に放送されていた「冒険アスファル島」に出てくるオリジナルプラレールの製品化群です。
E351系あずさや283系オーシャンアローなど、これっきりの発売だったものがありなかなか良いシリーズなんですが、直撃世代以外の知名度は比較的低め。
「ポット交番車セット」は主役がトミカのミゼットⅡなので、トミカブランドからの発売。プラレールの車掌車は付属品の立ち位置ですが、同じシリーズなのでここに掲載します。
この他に、「ゼットのせかえセット2」「出動レスキュー隊セット」と2000年発売の「おもちゃ大陸プトラパトラ シュッポ」がありますが、未収蔵です。
箱は後年の2編成セットを1両分縮めたような独自のスタイルをしており、本シリーズ限定のものになっています。当館では「アスファル島箱」と分類しています。
[2022年4月13日 追記]
「おもちゃ大陸プトラパトラ シュッポ」(2000年8月発売)を収蔵しました。冒険アスファル島の後継として始まった番組のキャラクターで、モノ自体は「いけいけシュッポセット」と同一です。
あずさ救急セット
オーシャンアローセット
いけいけシュッポセット
ポット交番車セット
郵便電車セット
おもちゃ大陸プトラパトラ シュッポ
周年系
40周年(1999年)・50周年(2009年)・60周年(2019年)にそれぞれ発売されたものをまとめてみました。
記念品という位置付けからか、通常品とは異なる特別仕様の箱で発売されています。
ブリキのプラレール C53-43号機&マイテ39(1999年)
プラレールはその名の通り、当初から樹脂で作られている玩具です。
「プラ汽車」発売された1959年当時はまだブリキが主流の時代。樹脂製の玩具というのは先進的でした。
そこで、もしプラレールがブリキで製品化されていたら...というコンセプトのもと、1999年2月26日に発売されたのがこれです。
曲面造形が容易なブリキの特性を生かし、流線型の蒸気機関車で知られるC53形43号機が製品化されました。
あまりにもマニアックすぎておもちゃ屋の片隅でしばらく売れ残っていたと聞きますが、今では探してる人が多い印象です。
50周年記念 151系特急電車こだま号(2009年)
2009年の50周年の際に発売されたのがこちら。プラレールと同じ1959年にデビューした151系電車です。
以前存在した「特急電車」のリニューアル版とも言えますね。特徴的なボンネットを見事に再現しているのが高評価です。
前面には「狭軌高速度記録 163km/h」のプレートがステッカーで再現されています。
プラレール60周年記念 復刻版 プラスチック汽車(2019年)
2019年にプラレール60周年を記念して発売された復刻版のプラ汽車。40周年に続き二度目の復刻になりますが、今回はオリジナル準拠で先頭の汽車は無動力です。
汽車はオリジナルを忠実に再現しており、正に復刻版と銘打つのが正しい商品になってます。二両目の有蓋車は動力車で、走らせる事も可能です。
貨車は40周年版準拠。木材車には丸太が落ちないようにストッパーが付くなど、前回から20年の歳月を感じる改良が加えられています。
「
復刻版「プラスチック汽車」プレゼントキャンペーン!」で抽選1000名に配布された非売品バージョンも存在します。こちらは動力車に60周年ロゴが貼られているのと、箱のプラスチック汽車がシルエットとなっていることと「非売品」の表記がある以外は市販品と同じ仕様です。せっかくなら非売品は黄色車体としてほしかったと思いますね。
非売品の箱裏は
こちらになります。
分類不能な箱
単発製品である記念品や限定品、通常品の特殊な形の箱や、フォーマットは既存のものでもデザインが唯一のものなどがあります。明確に分類ができないものはこちらにまとめました。
1999年6月に発売された「親子で描こう!プラレール」の増結用と考えられる、ホワイトプラレールの中間車。単なる白いリニアモーターカーやんけなんて言ってはいけません。
不思議なことに、こちらは単品に先駆けて4月24日より順次配布されていたようです。同時発売・配布じゃダメだったのでしょうか?
40thビデオ プラレールメモリアル(1999年6月)
プラレール40周年を記念したビデオがメインとなる異色の製品。箱のデザインは他の40周年記念商品と同じです。金ピカ700系は無動力の2両編成で、あくまでも記念品みたいな位置付けのようです。
余談ですが、この頃に正に子供だった世代は、家中のVHSを集めてトンネルにしたり駅のホームに見立てたりしてプラレールと遊んでた人が多いと言われます。
サウンド・スチーム D51 498号機(2005年12月)
2005年9月に発売された「サウンド・スチームD51セット」から車両単品が登場。
セット品では旧型客車だった車両は単品では12系客車になりました。機関車共々非常にリアルな造型です。
ぼくらのプラレール 50th Anniversary 上巻(2010年3月)
プラレール50周年を記念して発売された「ぼくらのプラレール」には付録として車両が付いてきました。上巻の車両は「ウエストひかり」です。
"付録は本の方だろ"というツッコミを2010年当時結構目にしました。
ぼくらのプラレール 50th Anniversary 下巻(2010年4月)
下巻の付録はD51初期車に見られた長いドームを持つ車両、通称「なめくじ」タイプの50号機です。これは地味ながらも人気が高かった覚えがあります。
対応した専用シャーシを搭載した車両を笛でコントロールするという遠隔操作系。
上で紹介している音声指令の現代版と言えます。
スマホで運転!ダブルカメラドクターイエロー(2016年)
とうとうスマホで運転できるようになったプラレール。画期的なのはそうなんですが、機構を組み込む関係か随分と伸びてしまったドクターイエローが少々残念です。
レールでアクション!なるぞ!ひかるぞ!E235系 山手線(2019年)
以前に存在していたおしゃべりトーマスに似た機構を持つサウンドプラレール。対応する専用の1/2直線レールが3本付属します。ライト付です。
電池いらずで出発進行!テコロでチャージ 923形ドクターイエロー(2022年9月)
商品名の通り、電池を使わずに走行できる「テコロでチャージ」シリーズの一つ。内部構造を見やすくするため、今まで非売品の車体として使われていたクリア仕様のボディが初めて通常品で採用されたシリーズです。連結器は専用のフック式。
キミが運転!グリップマスコン E5系はやぶさ(2023年11月)
キミが運転!グリップマスコン クロスライナー(2023年11月)
ぼくが運転!マスコン 北海道新幹線はやぶさ(2016年4月)、乗車確認!出発進行!まるごと鉄道体験!E5系はやぶさコントロールセット(2019年9月)に続く、マスコン操作系のE5系・H5系シリーズの第3世代目。
過去の2つは実際の運転台を模したような大きめのコントローラーが付属していましたが、今回は片手でも操作できる小型タイプの「グリップマスコン」と呼ばれるものに進化しました。以前「プラレールアドバンス」にあった同様のコントローラーと似ています。
車体は「S-16 レールで速度チェンジ!!E5系新幹線はやぶさ」で採用されたロングノーズタイプが使われており、先頭車の運転台窓をクリアパーツとした本製品限定仕様になっています。
発売早々、一部のファンの間でグリップマスコンを略して「グリマス」と呼ぶことが広まっています。プラレール鉄道シリーズの「クロスライナー」も赤い装いとなり同じシリーズで同時発売されています。