1973年末から登場したデザインの箱。通称「ひかりごうマーク」の時代です。
1969〜74年初頭頃の箱
(初期①)は子供の写らないレイアウトのみの写真となっていたものが、この箱以降は再び子供が眺めている様子に戻りました。とは言え全てのセットがこのフォーマットに準じているわけではなく、一部例外もあります。
内容物がボール紙で仕切られていた1973年発売の3セットおよび1974年発売の「D-51きゅうこうセット」(2024年2月現在未収蔵)を除き、収納容器は前世代のプラ製のものを踏襲しています。新発売の場合は内箱に「新発売」のステッカーが貼られ、生産数が一定数を超えるとプラレールロゴのステッカーが貼られるようになっているのがこの世代の箱の特徴です。
レール・情景と車両単品同様、1975年頃を境に対象年齢が2〜8才から2〜6才に変更されているため、生産期間が1975年を跨ぐものには箱違いが存在しています。
C12・ロータリーじょせつしゃセット(1973年)
プラレール界でも幻の車両として名高い「ロータリーじょせつしゃ」のセット。
ただでさえ生産数が少ないロータリー除雪車に加えて、内容物はほぼ全て雪国仕様になっているというこだわり様です。
雪化粧の並木とトンネル、そして雪が降り積もったかのような真っ白な「ふみきり」が眩しいですね。
車両はキ600形除雪車+C12形蒸気機関車+旧型客車の3両編成ですが、動力を持つのは中間のC12で、除雪車は実車さながら機関車に押されて羽根をクルクル回しながら走ります。
ロータリー除雪車にも単品があるらしいのですが、2021年1月現在未発見です。
おそらく現存数も少ないであろう幻級のセットを収蔵する事ができ感無量です。
1969年頃に登場したふくせんステーションは単品とセットの両方で流通し、セットでは1969年の「ふくせんプラレールステーションセット」と、1970〜72年頃の「ふくせんプラレールステーションニューセット」の2つがありました。
従来、ふくせんステーションは「ニューセット」を最後に絶版となり、旧動力時代初期①(メリーゴーランドマーク時代)固有の情景かと思われていましたが、ひかりごうマーク時代になってから箱を変更して生産されていた事が分かりました。
ステーションが黄色いホームに赤い屋根となっているのが特徴です。箱側面の写真は、このセットと「D-51だいてっきょうセット」「C12・ロータリーじょせつしゃセット」が組み込まれたレイアウトとなっており、同時に3種類発売された事が伺えます。
「だいてっきょう」に「坂カーブレール」に「いなかのえき」と、車両はD51の貨物列車、「並木」「立木」も通常品と全く同一。モノ自体は70年代前半の普遍的なラインナップで特筆する事はありませんが、なんとこのセット自体が大々々珍品です。「C12・ロータリーじょせつしゃセット」「ふくせんステーションセット」と同時に発売されたうちの一つになりますが、先の2セット同様、中古市場には滅多に出回る事がありません。
レイアウトもこれまた普遍的なエンドレスですが、「坂カーブレール」を登った先に商品名の通り「だいてっきょう」が堂々構えているのがこのセットの目玉。そして渡るは貨物機としての役目を全うしているD51の貨物列車。「俺の考える貨物列車ってのはこうなんじゃい!」と言わんばかりの内容です。
箱写真をよく見ると車掌車が黄色車輪を履いており、これはおそらく試作品。木材車の木材がズレていたり、坂カーブレールの台座もズレていたりと、子供が自分で組み立てて遊んでいる様子に仕上がっているのが微笑ましいです。
ちなみに先の2セットとは異なり少し長い期間生産されていたようで、商品名が「D-51だいてっきょうセット」に改められている後期品が存在します。こちらは「D51・だいてっきょうセット」と形式名ハイフンが入らず、中黒が使われている初期品です。後期品をお持ちの方はいらぅしゃいませぬか!!!!
C-12かもつれっしゃふみきりセット(1974年)
「C-12かもつれっしゃ」のふみきりセット。単品と同様、貨車が黄色シャーシになっているのが良いアクセントです。ロータリーじょせつしゃを押すために登場したC12が先頭に立った最初のセットになります。
1974年の初頭に発売された「でんしゃ(赤)」の片運転台が入った基本形のセット。
入っているカタログはもちろん1974年版のものですが、車両もセット品も
旧動力時代初期①のものが掲載されており、ブランドイメージや金型の移行期真っ只中だったようです。
片運転台の「でんしゃ(赤)」は1979年に絶版となっており、生産年数が5年程度と短いためレア度は
強です。
パノラマとっきゅうのセットですが、車両以外の内容物は上のセットと全く同じ。
1974年夏頃に同時発売された8セットのうちの一つとしてカタログに掲載されているため、「でんしゃセット」の模様替え品として出たものと思われます。
ハイウェイターミナルステーションセット(1974年)
旧世代のセット品の中では一位二位を争う知名度を持つセット。
とっきゅうかバスのいずれかがステーションに到着すると、左右のエレベーターが上下し時計の針が回り屋上の回転レストランがくるくる回る大掛かりなギミックものです。
昭和40年代感満載の「ステーションデパート」の文字が素晴らしいですね。バスの造形も素敵です。
新品状態の同製品の写真を頂いたので、こちらも掲載します。
D-51きゅうこうれっしゃこうかセット(1974年)
レイアウトの半分を高架区間にした最初のセット。以後このレイアウトの派生が現在まで続くようになります。
信号機が同時期に発売された他のセットとは異なり初期品なので、74年から75年にかけてが新旧信号機の過渡期なのではないでしょうか。初期の信号機は裏面に赤と緑のフィルムが貼ってあり、光を透かすと光って見えるという優れものです。
下の個体は後期品。箱はSTマークが印刷となっている他変わりはありませんが、収納容器の車両を入れる場所に固定性を高める突起が追加され、架線柱の場所にも同様に突起が追加されています。信号機はステッカー貼りのものになりました。
EF-15でんききかんしゃ りったいこうさパノラマセット(1974年)
高架線+平面の2ルートレイアウトが登場した最初のセット。1981年に「電気機関車立体交差セット」として再発売されていますが、このセットでは通常の曲線レールの代わりに90°曲線が入っています。
D-51りったいだいてっきょうセット(1974年)
現行の「ブロック橋桁」の前身と言える「立体はしげた」を使ったレイアウトのセット。
二重ループを登り鉄橋を渡る、かなり壮大なパノラマです。D51に炭水車が付いているところに注目!
[2022年5月7日 追記]
箱違いが存在することが判明したので収蔵しました。本来12個が付属するはずの「レールおさえ」(橋脚上でジョイント部を保持する部品)の個数が「10コ」となっており、「はしげたベース」の記載がない箱です。発売後に下のものに修正されたようです。
複線レールをひかり号が回るだけのセット。箱写真の「えき」は黄色いホームの初期型ですが、中身は水色ホームの後期品が入っています。
ちょうとっきゅうひかりごうターンアウトセット(1974年)
ターンアウトレールによる2ルート走行が主題のセット。
直線レールの変わりに1/2直線レールが入っているのが後年のセットに見られない特徴です。「えき」については上のセットと同じです。
[2024年5月9日 追記]
外箱は変わりませんが、収納容器に電池入れのスペースがないタイプが見つかりました。ひかり号の窓周りがステッカータイプなので、恐らく発売最初期のものでしょう。(先頭車だけ塗装タイプなので入れ替えられているかもしれませんが...)
ボール紙仕切り・発泡スチロール容器のセットを除いたプラ容器のセット品には全て電池入れが設けられていますが、このセットの初期ロットでのみ忘れられてしまったのかもしれません。
森林鉄道をモチーフにした良い感じのセット。周回しながら丸太を積んで下ろす動作をします。牽引機にC12が選ばれているのがナイスです。
対象年齢が2〜8才から2〜6才に更新されたあたりで「つみこみ貨物えき」に改修が入りました。
「全自動ふみきりセット」のリニューアル版と言うべきもの。踏切は新しいものに変わっています。やはりモーターで遮断機を動作させる機構はコストがかかったのか、こちらでは通常の踏切と同じく踏板と遮断機が連動するタイプになっています。
EF-58でんききかんしゃふみきりセット(1974年)
EF58が踏切を通過する基本形レイアウト。箱の写真では白いコンテナ車(冷蔵車)ですが、中身は緑のもの(コンテナ車)が入っています。
C12セットの模様替え版ですね。
ハイウェイふみきりステーションセット(1974年)
1974年末頃に発売された、「全自動ふみきり」と「ターミナルステーション」を一つにしたとてつもないセット。
ハイウェイとステーションのジョイントの向きの関係上、踏切のジョイントが上のセットとは逆になっています。
これだけのセットなのでクリスマス商戦向けと思われ、あまり生産数も多くないようです。
何故かカタログ未掲載の情報に乏しいセット。D51急行列車が入っています。
同年、車両を当時の新製品「寝台特急」に置き換えた「しんだいとっきゅう こうげんのえきセット」が発売されています。
新製品アピールのためにありふれていたD51急行列車を下ろして新セットとして発売したものと考えられます。
しんだいとっきゅう こうげんのえきセット(1975年)
こちらはしっかりカタログに載っています。上のセットの寝台特急を変えたものです。寝台特急が入っているだけで価値が爆上がりしており、古いセットの中でも人気が高いものだと思います。
おうふくプラレールりったいつみおろしセット(1975年)
直線レール5本分の複線で1セットというかなりコンパクトなもの。仕様は多少異なるものの、現在でも発売されている「ニュー坂レール」はこのセットが初出です。何がニューだ。
ED70には黄色と緑色の2つがあり、こちらは緑色の個体。
[2022年6月14日 追記]
「新発売」ステッカーでED70が黄色の個体を収蔵しました。箱は対象年齢の変更以外何も変わっていませんが、容器の車両を収納する場所が新発売時は独立した形状だったものが、後に発泡スチロール仕切りに変更されていることが確認できます。
おうふくプラレールせんしゃじょうセット(1975年)
ED70が急行客車を牽いて行ったり来たりするセット。新しい情景部品「洗車場」がデビューしました。2003年のリニューアルまで往復機能が付いていたのはこのセットが初出なためでした。
また往復機能が固定式ではない「往復リターンレール」もこのセットでデビュー。ここでは「スイッチターンレール」と呼称されています。洗車場はこのセット限定のカラーです。
おうふくプラレールそうしゃじょうセット(1975年)
ED70が貨車を繋いで操車場を行ったり来たりする内容。「てんてつき」が操車場の雰囲気を出していてグッドです。
「歩道橋」が入っているのはよくある操車場を跨ぐ歩道橋からのイメージでしょう。貨車が「有蓋車」と「無蓋車」の2種類入っているのも組み替え中の貨物列車を再現しているようで素晴らしいです。「無蓋車」は本来、木材を搭載した「木材車」として登場したものですが、操車場での入れ替え中は積荷がない状態を再現しようとしたのか、初めて「無蓋車」として扱われています。
箱写真のED70には黄色の個体が使われていますが、このセットは発売当初から緑色の個体が入っていたようで、後になって箱写真を撮り直した後期版が存在しています。掲載しているこちらは初期版です。
このセットから箱写真の信号機が現行品と同様のものに更新されました。
あの「プラレールのすべて」でもページの半分を割いて紹介されていたこともあり、古いセットの中では比較的知名度の高いセット。
浜松町駅をイメージしたと思われるモノレールの駅と無動力のモノレールが付属し、ひかり号が駅を通過しバーを押すとモノレールが押し上げられてレールを一周し駅に戻るという動きをします。
ギミックを成立させるためにモノレールがひかり号より速く走るのがおもしろポイントです。浜松町駅前後の新幹線の速度が100km/hほどなので、このモノレールは150km/hくらいで走ってることになります。
[2021年7月15日 追記]
Vioさんより新品状態で新発売ステッカー個体の写真を提供して頂いたので、こちらも掲載します。
※外箱に差異はありません。
内容的に少し古めに見えますが、実はかなり後年の製品。1970年の「でんききかんしゃセット」に始まる、「ふみきり」が入ったエンドレスレイアウトシリーズです。
「でんききかんしゃ」以降、「C-12かもつれっしゃふみきりセット」「EF-58でんききかんしゃふみきりセット」(共に1974年発売)と、ほぼ同じ内容のものが発売されていますが、最終的には「でんききかんしゃ」のセットの牽引機をD51に変えたもので一旦終了となりました。
発売以来、カーコンテナ車・無蓋車と急行客車を牽引してきたD51ですが、このセットで初めてコンテナ車とタンク車と組み合わせられています。翌1977年に、貨車を短い無蓋車と有蓋車に変更の上、プラレールの入門セットである「基本No.1セット」に発展します。
「ニューひかり号」のデビューセット。「こうかレール」に「大鉄橋」「はしげた」と、古い情景部品が新型車両と共に入ってる新旧対比のような内容です。
黄色いEF15に赤いクロス跳ね橋、90度小曲線レールが詰め込まれたレアものだらけのセット。赤いクロス跳ね橋はこのセットのみ、青い90度小曲線レールはこのセットと「ちかてつふくせんセット」のみの激レア品です。
箱に損傷あり、EF15の後部デッキが欠け、駅のタブレットキャッチャーが無くなっていますがセット自体残っていた事が奇跡でしょう。イラストに写真を合成した珍しいパッケージです。
[2021年11月21日 追記]
シスさんより新発売ステッカー個体の写真を提供して頂きました。外箱の差異はありませんが、箱側面の「乾電池・スイッチの入れ方」がステッカーで上書きされています。
おそらく発売当初は誤った写真か記述のまま印刷されてしまっていたのでしょう。後に正しいものに訂正されています。
線路は半周、残り半周は海上を走るというかなり変わったセット。
動力車がフェリーに乗り込むと灯台を軸に半周、同時にカモメが旋回し動力車が降りると元の位置に戻って同じ動作を繰り返します。
イメージは青函連絡船や宇高連絡船でしょう。何故かフェリーになってしまいましたが...
並木を防風林として使っているところが泣かせます。大掛かりなギミックのせいか、生産数はあまり多くなかったようです。
2010年に全く同じシステムの「きかんしゃトーマス うきうきクルーズセット」が出た時は驚きました。
入手難易度が最高レベルのセットを資料館に収蔵!
とある経緯により、「C12・ロータリーじょせつしゃセット」と並ぶ伝説級のセットとされています。
1976年春に「クロスはねばしセット」「フェリーボートセット」と同時に発売されたギミック系のセットになります。
セット限定の情景「ふみきりえき」に、地上に鉄橋を置くための緑色のレンガ橋脚風ベース(後年の「コロコロプラレール」にて「スタンド」と名付けられています)が特徴的です。
珍しい情景もさることながら、このセットのポテンシャルを高めている一番のモノはなんと言っても横須賀色の「近郊型でんしゃ」です。上下箱時代の凸モールドを持つ「とうかいがたきゅうこうでんしゃ」のカラーバリエーションになっています。
これがとにかく珍しく、私も車両の現物を見たのは一度しかありません。
商品名にもなっている「ふみきりえき」は、直線レール1本分で2面1線の小ぶりな駅で、構内踏切を持つ正に郊外の駅といった感じの情景です。駅名標は「したまちのえき」となっています。
改札口がある側のホームにベンチが2つと上屋、踏切を渡った側のホームには鉄道柵と花壇が表現されており、小さいながらも昔は都内にも点在していた駅をこれでもかと表現している素晴らしい情景部品です。
「はっしゃベル付」とある通り、車両が駅に到着すると動輪がギアを回してベルを一定時間鳴らしてから発車するギミック情景でもあります。
この「ふみきりえき」はこのセットのみの短命情景として終わりましたが、1983年発売の「ファミリーりょこう まちの駅セット」(2022年12月現在未収蔵)で金型改修の上復活しています。
今回収蔵したのは横須賀色のセットですが、これを「関西色」に変更して「ふみきりえき」も緑色に成型された関西向けロットと呼ばれるものも存在します。
いずれ横須賀色と関西色を揃えて詳細な特集を組みたいものです。
※今回の収蔵にあたり、国際プラレール研究チーム「Light Sleepers研究チーム」にご協力を頂きました。ありがとうございました。
[2023年3月2日 追記]
祝!再発見20周年!!!「関西色(春日色)」バージョンを収蔵しました!
上記のように、近郊電車の色を横須賀色から関西色に変更し、主に関西圏向けに出荷していたとされるものです。
1976年版カタログのレイアウト案にチラッと写っているだけで、なんのセットのなんという車両なのか全く分からず、2001年刊行の「プラレールすべて3」にも「(名称不明)|東海型急行電車関西線(白に赤帯)塗り×2輌、カタログ写真でしか確認されていない」と記載があるのみでした。
ちなみに上の横須賀色のセットに関しても「ちんちんふみきりセット」(L特急の「チンチンふみきりセット」は別に記載)と誤って記載されており、このような要因が重なったのが影響して長らく存在が確認されていなかったと聞きます。
2003年に横須賀色・関西色共々再発見され、いまこうしてインターネットを介して公開されているのです。
車両の色はもちろんですが、駅の色も変わっているのが関西色セットの特徴です。しかも色が変わっているどころか金型にも改修が入っています。具体的には裏面のギミックカバーの改修、レール上のストッパー解除ボタンの位置変更が挙げられます。ホームの屋根上には赤いステッカーが貼られ、軽くグレードアップも図られています。
通説では「横須賀色が関東・全国向け、関西色が関西向け」と言われていますが、金型の違う駅を同時並行で生産・出荷しているとは考えづらく、もしかすると横須賀色は前期ロット、関西色は後期ロットで後者を関西圏で集中販売するために車両の色を変えたとも考えられます。
旧動力時代中期になると、名鉄パノラマカーのセットや京阪神通勤特急のセットのように地域限定品が実際に発売されていることから、70年代のうちに試験的な要素を含めて地域限定販売を試みたセットなのかもしれません。
木製をイメージした踏切やハエタタキ、ファームハウスといった田舎の雰囲気満点な情景部品に加え、「ぼくじょうふみきり」が入っています。
また、60年代のセット品や単品情景「レアイウト部品」に入っていた、ハエタタキ・勾配標・踏切警標が茶色に成型されて復活しています。この3つは翌年発売された「レイアウトB」で単品化されていますが、1年足らずで絶版となり、かなり貴重な小物情景となっています。
「ぼくじょうふみきり」は車両が通過すると線路脇の柵の中にいる牛が高速回転するというヘンテコな情景部品です。単品売りも存在していたみたいですが、2021年現在いまだ発見されていません。
無蓋車はこのセットオリジナルのカラーとなる黄色の車体に黄土色のシャーシという姿で、当時としては唯一のカラーバリエーションという激レア品です。とてものどかな雰囲気がする素敵なセットですね。
カタログ未掲載のセット。「ふくせん」と言うものの複線区間は一部のみで、レイアウトは通常曲線の外側エンドレスと90°小曲線の内側エンドレスで構成されています。
外側の地上区間と内側の地下区間を交互に走行するレイアウトが車両の通り営団千代田線のイメージを掻き立ててくれますね。地下区間に90°小曲線を使う事で急カーブの多い地下鉄っぽさが出ているのも良いです。
おうふくプラレールED-70つみおろしセット(1977年)
2年ぶりに登場した往復プラレールのセット。石灰岩を模した玉を摘み下ろす「りったいつみおろし」の要素に加えて、丸太の積み下ろしも行うようになりました。
玉と丸太を同じ集積場にブチ込むところはご愛敬。見ていて楽しいセットです。
ED70は先のセットとは異なり赤色。3色揃えると願いが叶うって誰かが言ってました。
このセットで試験的に発泡スチロールの容器が採用され、「新国際空港セット」以降本採用となりました。
コンパクトながらも濃いセット。商品名にもなっている「チンチンふみきり」はセット限定の珍しい情景部品で、単品発売はされていません。
電池を入れてスイッチを入れると踏切小屋に仕込まれたベルが鳴り、警報機が点滅する仕掛けになっており、後の「エレクトロふみきり」の元になったと考えられます。警報機と踏切小屋だけの情景なので、遮断機用として「ふみきり」が入っているのがご愛敬。
「笛コントロール駅」がメインのセット。イラストタイプの箱ですが、駅の操作方法を示すためか、1976年発売のイラスト箱2種とは異なり子供の姿が入った写真が使われています。車両に寝台特急が選ばれているのが高評価です。
「笛コントロール駅」には単品との差異があり、チューブ差し込み口のパーツがセット品では白成型、単品では黄成型となっています。ベローズ・チューブ・笛は共に無くなりやすいパーツなので、残っている個体は珍しいです。
異質なセットです。プラスチック汽車よりも一回り小さい、木製玩具風の列車が入っています。
注目すべしは昔の「はしレール」と似た急な坂である「坂レール(小)」です。復刻品かな?と思ったのですが、現物を見てみたら完全新規金型でした。
情景部品が全て茶色基調になっているのが素晴らしいです。
L特急のセット。カタログに掲載がなく、これと言った情景部品もないのでコメントしづらいですが、強いて言うならセットそのものがかなり珍しいです。
1975年以降の発売なのに、対象年齢が2〜8才となっているのが気になります。
1978年に開港した新東京国際空港(成田空港)を模したセット。空港の基部は「ターミナルステーション」のものを改良の上流用したものです。
スカイライナーが駅に着くと飛行機が離陸し旋回、着陸して発車、という動きをします。2両編成なのがちょっと物足りない気がします。
飛行機はJAL(日本航空)とパンナム(パンアメリカン航空)のものです。
初期箱の最終新製品。ただでさえ生産期間が短いC62のセット品です。
茶色い高架レールに緑色の橋脚、更にカーブは現在の2倍曲線レールに相当する「90度カーブレール」と、珍しいもの三昧。
未掲載品
未掲載品のリストです。まだまだありますね。この中でも旧ひかり号が入った最後のセット「Aセット」と、姉妹セットでD51が入った「Bセット」の出物が全くなく、レアものとなっています。
[2022年2月20日 追記]
旧動力時代初期②の箱が登場したと同時に絶版になったと思われていた「でんききかんしゃセット」が、箱を初期②のものにリニューアルされていたことが判明しました。
1973年中に絶版になったと思われ、こちらも出物が全くありません。もしお持ちの方がいらっしゃいましたら、ご連絡を頂けると幸いです。
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プラレール基本セット D-51(1970年代前半)
プラレール基本セット ひかり号(1970年代前半)
でんききかんしゃセット(1973年)
D-51だいてっきょうセット(1974年) ※「D51・だいてっきょうセット」の箱違い
D-51きゅうこうれっしゃセット(1973年)
D-51きゅうこうセット(1974年)
パノラマとっきゅうふみきりセット(1975年頃)
Aセット(1976年)
Bセット(1976年)