2014年以降に発売されたセットを「新メカ時代」として分けましたが、箱そのものは新動力後期の姿を継承しています。新メカ時代にになってからは写真の主張がかなり激しくなってきました。
車両面では笛で操作する笛コンやサウンドシャーシの出現、情景面では一時期のみでしたがコストカットが目的と思われるペーパー情景の登場、これまたコストカット情景部品での旧世代情景の置き換えなどが見られ、
私が子供だった頃と比べるとずいぶんと変化しました。
2016年頃からセット名に「いっしょに遊ぼう!」や「かっこいいがいっぱい!」のような副題が付くようになっています。
2019年の「60周年ベストセレクションセット」以降、毎年1年間の限定生産セットで架空車シリーズの「プラレール鉄道」が登場しています。のちにカラーバリエーションがS品番の車両単品でも発売されるようになり、これについては賛否両論です。実物の鉄道をプラレールで遊ぶ事を主軸に置く往年のファンたちには正直かなり不評な印象があり、今後が気になりますね。
ライト付0系新幹線と東京駅セット(2014年10月)
このセットの発売が予告された時は結構話題になりました。なんと新規金型で0系の初期車「大窓車」が再現された上にライト付と来たもんです。
そして情景部品には同年開業100周年を迎えた東京駅の赤レンガ駅舎。
東京駅と0系の組み合わせそのもはグッドなんですが、東海道新幹線開通当時の東京駅駅舎は三角屋根だったので、ちぐはぐな感じになってしまったのは少々残念です。
ちなみに不思議なことにホーム部分は既に絶版となっている「パネルステーション」と同一の規格になっています。
箱に「TOKYO STATION 100 YEARS」と印刷されたステッカーが貼られた個体があります。
E5系新幹線&E6系新幹線 自動のりかえ駅セット(2014年11月)
新メカ時代が始まってから初と思われるトイザらス限定のセットです。大人気情景の「自動のりかえ駅セット」を堂々復活させてしまう企画力に脱帽の製品。
新型新幹線の交互発車は見ていて楽しいものです。
いっぱいつなごう!E7系北陸新幹線かがやき&トミカ駅前ロータリーセット(2015年10月)
トイザらス限定で発売されたセット。
「連結!E5系「はやぶさ」&トミカ駅前ロータリーセット(2011年4月)」と「いっぱいつなごう!E7系北陸新幹線かがやき&サウンド駅セット(2014年11月)」のハイブリッドのようなセット内容です。
レイアウトは前者から、車両は後者からという組み合わせですね。「トミカ駅前ロータリー」自体に大きな差異はありませんが、E5系セットでは「きたぐに駅」となっている駅名が、こちらでは「ほくりく駅」になっています。
「複線幅広ポイントレール」はちゃんと幅広側が凹凹ジョイントのセット限定仕様です。
笛コンE6系新幹線こまちレールセット(2016年10月)
こちらもトイザらス限定のセット。通常品ではE7系とL0系が笛コン対応として発売されましたが、限定品としてE6系が登場したことにより遊びの幅が広がりました。
システムのコストが高いせいなのか、駅はペーパー情景、ブロックトンネルも無彩色とちょっと物足りない気がします。
いっしょに遊ぼう!トミカ踏切レールセット(2016年11月)
「トミカ踏切」という大きめの踏切がメインのセット。トミカとのセットなので、車両が最新のEH800形なのに対して貨車はトミカが搭載できるワキ10000形。
トミカがある限り過去の貨車もプラレールの世界では現役です。
トミカとならんで走ろう!ダブルループ橋レールセット(2017年10月)
レインボーブリッジのループ線部をイメージしたもの。ゆりかもめが何故かステッカー処理で再現されているのが残念です。
レバーでダッシュ!!超スピード ドクターイエローセット(2018年3月)
「スピードかえレール」で速度を変えられる新システムを採用したセット。
新システムと言ってもレールの突起でギア比を変える仕組みなので、動きは違えど昔の往復プラレールとちょっと似ています。
複線ポイントレールがちょっとカッコいい見た目で復活しました。
レーンがクロス!E5系新幹線 はやぶさベーシックセット(2018年7月)
こちらも「スピードかえレール」で速度を変えられるセット。久しぶりの複線レール系セットになります。
2014年に「R-15 複線ポイントレール」の絶版に伴い姿を消した「ノンレバータイプ」のポイントレールが復活しました。元々は「おうふくプラレールりったいつみおろしセット(1975年)」でクロスポイントとして登場した往復プラレール用のレールでしたが、時を経てこうした複線レール系セットで復活するのは面白いですね。
これ一度きりの復活かと思いきや、約5年が経った2023年11月発売の「キミが運転!グリップマスコン E5系新幹線はやぶさDXセット」で再び復活しています。
E5系には「Treasureland TOHOKU-JAPAN」のロゴが貼られています。このE5系は仕様変更の上2019年3月に「S-16 レールで速度チェンジ!!E5系新幹線はやぶさ」として単品化されました。
トンネルを照らそう!ライト付E7系新幹線かがやきベーシックセット(2018年9月)
ライト付のE7系とトンネルがメインのセット。最近の製品では珍しく立ち木が2本付き、これまた珍しい薄いグレーのミニ橋脚が入っています。
駅が最近よく見る薄いタイプなのが少し残念です。
60周年ベストセレクションセット(2019年7月)
プラレール60周年の記念セット。オリジナルの車両P001系が入っています。ベストセレクションと名乗っていますが、結構ありきたりな情景ばかり。
架線柱と立木は新設計ですが、それ以外はイマイチな印象を受けます。昔の「ビッグステーションセット」の方が大ボリュームな気がしますよ。
かっこいいがいっぱい!新幹線N700S確認試験車 立体レイアウトセット(2020年3月)
2020年にデビューしたN700Sの確認試験車(J0編成)のセット。
坂曲線レールの材質が更新、新規の橋脚、そして新情景「ショップブロック」がデビューしました。ブロックショップは2021年2月に単品発売されています。
同年7月1日にN700Sが営業運転を開始した事に伴い、9月に商品名を「かっこいいがいっぱい!新幹線N700S立体レイアウトセット」に改称の上で再発売されています。
レールでアクション!なるぞ!ひかるぞ!C62蒸気機関車セット(60周年記念レール同梱版)(2020年3月)
2019年はプラレール60周年のアニバーサリーイヤー。それを記念して、金型を一新しライト付きのサウンドプラレールとなったC62が発売されました。
従来のサウンドプラレールのように内臓した基盤からランダムに流れるのではなく、突起のあるレールを通過するたびにサウンドが鳴る新スタイルです。(正確には昔あったおしゃべりトーマスシリーズと同じシステムです)
客車が無いのが少し残念ですが、情景部品の量はいい線を行っているのではないでしょうか。
「60周年記念レール同梱版」と「通常版」があり、それぞれでパッケージのデザインが微妙に異なります。
かっこいいがいっぱい!新幹線N700S立体レイアウトセット(2020年9月)
7月1日にN700Sが営業を開始し量産車がデビューしたので、3月発売のセットを改称の上発売したもの。ただそれだけですが、パッケージの構成が結構いじられています。
人気のあそびがギュッ!プラレールベストセレクションセット(2021年4月)
伝統的な例のレイアウトに「プラレール鉄道」の新型車両スピードジェットが入ったセット。「60周年ベストセレクションセット」の後継品という感じでしょうか。
新型情景の「つなげレール」と「プラレール駅」が特徴的です。過去の色々なセットと比べるとやはりチープ感が出てしまっているのは否めない...のですが、駅は高架に配置するところや、水色のブロック橋脚が入っているのが結構イカします。
この「プラレール鉄道」はまだまだ発展するみたいです。将来的には2020年代を代表する製品みたいな位置付けがなされるかも...?
かっこよく走らせよう!新幹線N700Sベーシックセット(2021年6月)
N700Sのベーシックセット。往年の「基本NO.2セット」などで見られた、ターンアウトレールを使った2ルートレイアウトになっています。最近見ないレイアウトなのがかえって新鮮な印象を受けます。
オレンジ色のガーダー橋が特徴のセットです。
極み!おとどけ!スシロー×プラレール(2021年7月)
近年のプラレール界に革新を起こしたセット。純粋なプラレールとしては1992年以来約30年ぶりに「往復プラレール」が復活しました。
回転寿司のレーンに見立てたU字型のレイアウトを「すし特急おまち」が往復するという内容になっています。ファンの間では「これで往復に相応しい電車の展開が増えるのでは?」と期待されましたが、単品で製品化されたのは何故か「S-40 レールで往復!H5系新幹線はやぶさ」と新幹線になってしまい、「お願いだからせめて電気機関車を出してくれ」との声が相次ぎました。タカラトミーさん、お願いいたします。
夢中をキミに!プラレールベストセレクションセット(2022年4月21日)
2022年のベストセレクションセット。レイアウトはいつものやつです。新型の立木に、たてものブロック、乗降ホームといった新しい情景部品が入っています。鉄橋の橋脚が黄緑色なのがポイントです。
今回の車両「クロスライナー」は中間車にドア開閉ギミックがあり、プラキッズが印刷された箱で乗降遊びが楽しめるようになっています。スピードジェットよろしく、これも単品発売されるのでしょうか...?
[2023年12月1日 追記]
クロスライナーは2023年5月18日に「S-58 プラレール鉄道 クロスライナー」として単品発売され、11月9日には「キミが運転!グリップマスコン クロスライナー」として赤い色のカラーバリエーションも登場しました。プラレール鉄道は広がりを見せています。
アソビもパーツも!大ボリューム!プラレールベストセレクションセット(2023年4月20日)
2023年のベストセレクションセット。レイアウトは半周高架のエンドレスに約9年ぶりとなる新レール「三角ポイントレール」を使ったUターン線があるという変わったもの。
車両は新たなプラレール鉄道の車両「ドッグエクスプレス」です。ピンクの立木、緑のUターンレール、エメラルドグリーンのガーダー橋がこのセットの注目ポイント。
ごく一部にプラレールファンの間では、「ドッグエクスプレス」を指して「犬」「ぞぬ」などと呼び、転じてセット自体を「犬のセット」、更には三角ポイントレールまでもをそう呼んでいる例まで確認されています。
昨今の流れからすると、この「犬」も単品で発売されそうですね。
キミが運転!グリップマスコンE5系新幹線はやぶさDXセット(2023年11月9日)
「グリップマスコン」のセット品。レイアウトの基本は古来からあるものですが、分岐点には絶版となって久しい「自動クロスレール」を配置して複線で分岐、高架線の曲線部に複線外側曲線を用いてズレを吸収し、ターンアウトレールで合流させるという変わった配線になっています。
自動クロスレールを通過後に高架線に入る手前からバック運転を行うことで入庫遊びができ、出庫の際は地上線に向けて出発ができるという、手を触れることなく2ルート走行を楽しめるように設計されています。
駅が3両編成分入っており、洗車場はセット限定カラー、車庫も黄色いものが入っているなど、近年のセットの中ではかなり豪華です。黄色い車庫が登場するのは、1989年発売の「スーパーひかり号 立体ステーションセット」以来、34年ぶり2度目となりました。
E5系は緑色が少し濃いめのロングノーズ仕様となっています。
W7系北陸新幹線かがやき 鉄道道路併用橋セット(2023年11月23日)
2024年3月に北陸新幹線が敦賀まで延伸する事を記念して、福井県とタカラトミーが連携した全国発信事業(福井新聞社の報道より)による商品展開のひとつ。
道路と鉄道の併用橋である「新九頭竜橋」をモデルとした大型の橋がメインのセットです。最近の製品にしてはかなり大型なセットですが、車両がESシリーズの車体となってしまったのが少々残念です。肝心の新九頭竜橋も肝心の単線構造となり、複線が敷けないのももったいないなと思います。
連結!E8系つばさ&トミカアーチ踏切セット(2024年3月14日)
2024年3月16日に営業を開始した山形新幹線の新型車両E8系のセット。営業開始2日前に発売されました。
同日に発売された「R-29 S字レール」が含まれており、新レールの入門セットとも言えます。初回限定版には通常版に入っている1本に加え、更に3本入っています。色はなんと紺色です。
「トミカアーチ踏切」は奥羽本線の南舘踏切がモデルになっています。しかし特徴的な踏切なわりには最近のベストセレクションセットなどでよく見られる遮断桿が列車の通過と連動しない置物タイプの情景となってしまい、11年前に発売されたE6系スーパーこまちのセットの「トミカアーチ踏切」と比べると随分見劣りしてしまうのが残念です。
とはいえ、濃いグレーのレールや、桜の木が入っているあたりはファンから好評です。S字レールが1本となった通常版は6月15日に発売されています。