標識、架線柱、樹木などの小物類や、1960年代の「ゆうえんちシリーズ」系などの、分類するのが難しい情景部品たちを紹介します。
メリーゴーランド
「ゆうえんちセット」の情景部品のひとつ。専用の駆動用レールと接続させ、汽車が停まるとその動力で回転する構造となっています。
木馬は緑・青・赤の3色。「ゆうえんちセットNO.1」と「NO.2」にはそれぞれ付属、「ディズニーデラックスセット」には色違い品が付属しています。
ティーカップ
メリーゴーランドと同じ機構を持った情景部品。この他に「かんらんしゃ」と「ひこうとう」がありますが、後者はカタログにもほとんど載らず、現物の現存数もほとんどなく、箱付きが現存しているのかそもそも不明なレベルで珍しいです。どこかに所有している方はいらっしゃらないだろうか...
牧場セット
1970年前後に販売されていた異色の情景部品。
黄色い柵と馬・牛がそれぞれ2頭、ハウスブロックも赤屋根と青屋根がそれぞれ2棟、そして松の木とその色変え品の桜の木が2本ずつ付いてきます。
パッケージで残っているものは見た事がないので、もしお持ちの方がいたら教えてください。
写真では牛と馬以外の動物も入ってますが、多分プラレールのものではないと思います。
なみき
2000年代までセット品でも定番の情景部品だった「並木」です。昔は単品発売もありました。
かせん
かせん(架線)というと電気を供給する電線の事ですが、プラレールでは架線柱の事を指します。
1960年代後半から1975年頃までは6個入りで単品発売されてました。今でも売れると思うんですけどね。
ニューレイアウト部品
1973年に発売された、小物系情景の詰め合わせ品。これ以前に存在した「レイアウト部品」の後継品ですが、既に情景部品としての「ふみきり」があるにもかかわらず封入されている「遮断機」に、既に昔の鉄道設備という印象が否めない「ハエタタキ」が入っており、1973年時点から見ても若干の時代錯誤感がある製品です。
これ自体は1年ちょっとで絶版となり、これら1960年代の小物情景も一度姿を消しました。リニューアルされた「信号機」を除き、下記の通り1976年発売の「D-51ぼくじょうセット」で茶色成型のものが入り、1977年発売の単品情景「レイアウトA」にも封入されたのを最後に完全に姿を消しました。
いわゆる「マメジョイント」が入った初期の製品です。
レイアウトA・レイアウトB
資料館に奇跡(?)が起きました。超々珍品を遂に収蔵です。1970〜73年に発売されていた「レイアウト部品」、そしてその発展系として1973年に発売された「ニューレイアウト部品」の更なるリニューアル品として、少し期間を置いた1977年頃に発売された「レイアウトA」「レイアウトB(未収蔵) 」です。
「レイアウトA」にはジョイントレール・ジョイント・信号機・レールバンド・かせんに加え、60年代から70年代初頭によく見られた、ハエタタキ・勾配標・踏切警標が茶色に成型されて含まれています。ハエタタキ・勾配標・踏切警標の3つは、前年の1976年に発売された「D-51ぼくじょうセット」に含まれていたものと同じで、おそらく樹脂の在庫処分的な意味合いで入っていたものと思われます。
「レイアウトB」は並木・立木・松の木の樹木セットです。「松の木」は70年代初頭までの定番情景で、「えき」「こうかレール」「牧場セット」に含まれていましたが、「こうかレール」の絶版後は一時的に姿を消しており、2年ぶりの復活となりました。
また発売当初から近年まで一貫して樹木がベースに固定されていた「並木」ですが、レイアウトBではコンパクト性を求めてか唯一の組み立て式となっています。
A・B共に1年ほどで絶版となってしまい、内容が内容なのでバラしで出回ることの方が多いため、未開封の状態で現存しているものは大変貴重です。2022年最大の発見と言えるでしょう。
「レイアウトB」も入手するという更なる奇跡が起きるのか否か...
[2022年3月28日 追記]
レイアウトBを見つけました。見つかる時は連続して見つかるものですね。たった1年で絶版となったのが惜しい製品です。
高原の湖
田舎のような風景を作り上げる情景。スーパーレールの「もみの木」が付属します。
J-06 操車場
2014年2月発売。1981年から2014年まで発売されていた「J-04 ニューてんてつき」の絶版に伴い、ニューてんてつきを情景部品のセット品として続投させた製品です。
「J-24 車両基地」と同じくグレーの成型となったリアルなセットです。貨車がいっぱい操車場セット(2001年)の操車場のみを単品化したとも解釈できます。
J-31 ひろげるマップ
なぜ付番を付けてまで発売したのかいまいち分からない製品。1989年から92年までラインナップに載っていました。
日本列島を描いた大きな地図です。各地を走る車両が所々に描かれているのが特徴です。
箱裏面の写真をよく見ると、近郊電車(ブルーライン)が四国を走っています。415系扱いされる事が多いブルーラインですが、やはり213系のつもりだったのでは...?
車庫に変身!!トレインケース
2000年3月23日発売。車両の収納兼車庫になるもの。レイアウトに組み込むのはもちろん、積み重ねたりもできます。地味ながらも、2024年現在でも発売中のロングセラーです。
箱が更新されるたびに写真がリニューアルされているのがコレクター視点では面白い一品になります。発売時の箱には「500系のぞみ」「2スピードつばさ」「東海型急行電車」「成田エクスプレス」など、2003年頃に箱が更新されてからは「700系新幹線」「スーパー白鳥」が登板、2013年以降の箱更新で「E6系こまち」「E231系500番台山手線」「D51形200号機」「E259系成田エクスプレス」に総入れ替れされ、特に成田エクスプレスは発売時の253系を彷彿とさせる位置に配置されていて遊び心が感じられます。
2024年現在では更に更新がかかり、E6系がN700系に置き換わっていますが、どうしたことか新動力時代の旧製品が使われています。
特急サンダーバード・情景セット
「サウンド・特急サンダーバード・セット」に対応した専用の情景セット。中古ではなかなか目にしない珍しい一品です。
トンネルと信号機のベースにそれぞれ基盤が組み込まれていて、サンダーバードがトンネルを通ると前照灯が点灯、信号機に差し掛かると停車するという動作をするようプログラムされています。
トンネルはこのセット以降、基盤を組み込むための枠が新たに成型され、現在に至っています。