旧動力時代中期(1977〜82年頃・1984〜88年)

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最終更新:2023年10月11日

中期にあたるセットのパッケージはEC箱と共通のイメージとなり、黄色基調となりました。
車両が外から見えるようになったので一目でどんな車両のセットなのか分かるようになりましたが、レイアウト写真が小さく掲載されるようになってしまいました。 このデザインは成功しなかったらしく、1981年の新製品からは写真主体の後期箱に移行し、この箱での生産は1982年で終了しました。 生産時期は短いものの数多くのセットがリリースされ、入手困難品も多く存在します。
一部の事業者企画品・地域限定販売品は、通常品の箱が後期箱に移行した後や新動力移行後も何故かこちらの箱を採用していました。

基本No.1セット(1977年)
中期箱基本セットシリーズの一つ目。 一番スタンダードなNO.1セットは、1976年発売の「D-51ふみきりセット」(当館では未収蔵です)の貨車の組み合わせを変更したものとして発売されました。 ちなみにNo.1〜3は同時リリースです。
[2023年4月19日 追記]
「D-51ふみきりセット」を収蔵しました。

基本No.2セット(1977年)
No.2セットはターンアウトレールを組み込んだ発展系のレイアウト。発売当初はライトが窪んでいる初期タイプの青鼻「(ニュー)ひかり号」が入っていました。
2年後の1979年に青鼻「ひかり号」が「ライト付ひかり号」にリニューアルされたため、こちらも同年に「基本No.2セット ライト付ひかり号」として再発売されています。

基本No.3セット(1977年)
No.3セットはNo.2セットに複線要素を加えたグレードの高い内容となっており、他の車両のを使えば追い抜きやすれ違い遊びも出来るなど、子供の想像力を掻き立てるように出来ています。
車両はL特急がデフォルトのNo.3セットですが、ディーゼル特急パノラマ特急が入ったセットも確認されています(箱の表記はL特急のまま)。 車両別の売れ行きを調べる意味合いがあったのでしょうか。

自動ポイントセット(1978年)
1978年発売の新レール「自動ポイントレール」のアピールセット。基本はエンドレスですが、3ルート用意されているのが近年のセットにも見られない珍しい構成です。 車両はなんと寝台特急!イカしたチョイスですね。

基本No.2セット ライト付ひかり号(1979年)
「基本No.2セット」は、1979年にひかり号がライト付に変更となった事で車両も更新。当セットにのみ「ライト付ひかり号」と副題が付きました。駅にも若干の変更が入っています。

ブルートレーンセット(1979年)
1979年の新製品ブルートレーンのアピール用と思われるセット。 ほぼ基本セットと同じレイアウト構成ですが、音入り踏切がレイアウトにアクセントを加えています。

複線自動ステーションセット(1979年)
「ふくせんステーション」のリニューアル版。ひかり号とL特急の組み合わせで新幹線から在来線への乗り換えを再現しているのが素晴らしいです。 入っているひかり号はいわゆる「青鼻」のニューひかり号です。ライト付ひかり号の生産時期に跨っているため、ひかり号にはライトが窪んでいるものと青いパーツが嵌められているものの2種類が存在します。

コンテナ積みおろしセット(1980年)
EF15が牽引する貨物列車が貨物駅に到着するとリフトが動き、コンテナを下ろして列車が発車。もう一度停まると今度は逆の動作で積み込みを行うという素晴らしいセット。
この動作を全てEF15からの動力伝達のみで行うトミーの技術力が垣間見えます。
EF15はグレーのシャーシを装備したライト付き。車体側に電球、シャーシ側に電極があり、スイッチを入れることで通電するという初期の「ライト付ひかり号」と同様の構造を持っています。
このセット以降に生産されたEF15はこの金型を流用していますが、ライトが付いているのはこのセットのものだけです。貨車もコンテナも貨物駅も全てこのセット限定品。

森林鉄道積みおろしセット(1980年)
「おうふくプラレール」がED70からEF66に世代交代して最初に発売されたセット。楕円の内側に高架の引き込み線が引かれ、積み降ろし駅が置かれたレイアウト。木材の積み降ろしを電池が切れるまで繰り返します。
マンモス機関車であるEF66がホッパートロッコを牽いているのがちょっと微笑ましいセットです。

基本No.2セット 名鉄パノラマカー(1981年)
基本No.2セットの車両を名鉄パノラマカーにし、中京圏限定で発売されたもの。かなりのレアものです。
「No.1セット」の存在は確認されていないので、全国流通品の基本セットのうち少し豪華な方の車両を変更して地域限定発売を試みたものだと思われます。当然ながらNo.3セットもあります。
当時仕入れていた玩具店から話を聞いた方の証言によると、通常のプラレール製品よりも仕入れ値が高かったそうです。
このNo.2セットの内容をそのままに、車両を小田急ロマンスカーに変えて1987年6月に小田急百貨店限定で発売された「小田急ロマンスカーセット」が存在していますが、こちらも超珍品につき2023年4月時点では未収蔵です。

基本No.3セット 名鉄パノラマカー(1981年)
パノラマカーの基本No.3セットを入手しました。No.2セット同様に中京圏限定発売です。車両と商品名以外は通常の基本No.3セットと同様です。
関西圏版として通勤特急が入った「京阪神通勤特急セット」のNo.2・3セットが存在していますが、あまりにも出物が少なく2023年4月時点では未収蔵です。
[2023年10月11日 追記]
基本No.3セット 京阪神通勤特急(1983年)」を収蔵いたしました!なかなか揃う事がない中期箱ですが、着実に収蔵が進んでいます。

東北上越新幹線セット(1982年)
1982年に開業した東北・上越新幹線の200系のセット品。基本セット風ですが、ブロックトンネルがある点が基本No.1セットと異なります。後年に発売された地域限定品である「名鉄パノラマカーセット」と同一のレイアウト構成ですが、こちらはもちろん全国流通品。

基本No.3セット 京阪神通勤特急(1983年)
かねてよりプラレールファンの間で噂されていた大珍品を収蔵しました。「名鉄パノラマカー」同様、地域限定流通品の関西版となります。ただでさえ珍しい「通勤特急」のセット品という点がこのセットの価値を高めています。レイアウトは普通の基本No.3セットなんですけどね。
1983年生産の個体なので、この頃の発売と思われますが、1982年に変更されたトミーのロゴが反映されずに旧来の「バンザイマーク」が使われているのが気になります。 「No.2」が見つかる日は来るのでしょうか?

名鉄パノラマカーセット(1985年)
「基本No.2・3セット 名鉄パノラマカー」のNo.1セットに相当しますが、発売はそれよりもずっと後。旧動力時代後期の製品になりますが、中期箱を採用しています。
商品名は「名鉄パノラマカーセット」と単発モノになっている事から、基本セットの発売実績を元に新たに発売されたものだと考えられます。
箱のフォーマットがいわゆる「ひかり号マーク」のない、基本No.1セットと同様のものになっているのが興味深いです。

フラノエクスプレスセット(1988年)
新動力化後に発売されたセットなのに何故か中期箱を採用した「フラノエクスプレスセット」です。世代的には「新動力時代前期①」にあたりますが、箱が箱なのでこちらに分類しました。
レイアウトは基本NO.2セットと同一。プラレールロゴが現行仕様に、駅が「こうか駅」になっているところに注目です。

未掲載品
未掲載品リストです。中期箱には生産数が少ないものが集中しており、収集難易度は高めです。

基本No.3セット〈車両:ディーゼル特急〉(1979年)
基本No.3セット〈車両:名鉄パノラマカー〉(1981年)
京阪神通勤特急セット(1983年)〈未確認〉
基本No.2セット 京阪神通勤特急(1983年)〈未確認〉
小田急ロマンスカーセット(1987年)

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