2001年に登場した箱がこの9代目箱です。「S品番」と通称される番号が付番がされたのが特徴で、新幹線や電車などが主な通常製品はS、機関車にはK、貨物にはFが付番されました。
それぞれ
Sinkansen, Kikansya, Freightの頭文字かと考えられます。K・Fは2011年に統合されKF品番となり、現在まで続いています。
最初にこの箱で登場したのは2001年12月23日発売の「
S-18 JR九州白い「かもめ」」からで、以降徐々に7代目箱・8代目箱製品のリニューアルと共に付番がされていきました。
S-01〜12の付番は新幹線に与えられ、2002年7月18日に旧製品のリニューアルとして一気に発売されました。
8代目箱で採用された
実車の写真を載せる様式が引き続き使われていますが、ライト付や連結仕様などのギミック付き車両は実車の写真を用いずにギミックを使っている様子の写真が使われています。
理由は不明ですが、一部を除いてこの実車写真はタカラトミー箱への更新に合わせて別の写真に差し替えられています。「
S-53 C57 1号機SLやまぐち号」だけは写真どころか箱の地色も変わっています。
新製品の発売と絶版を繰り返し、最大の付番となるS-62までがラインナップに上がっています。
毎年のように車両が入れ替わる事に加えて、2006年3月1日のトミーとタカラの合併に伴うブランドロゴの更新がある製品もあるため、膨大な数になっています。
2007年6月発売の製品からタカラトミーロゴに切り替わり、既存のランナップも順次更新されています。合併からロゴの反映まで1年のブランクがあるため、2006年4月〜2007年5月の間に発売されたものは発売元がタカラトミーでロゴがトミーのものという過渡期仕様になっています。
2009〜10年頃に絶版となった製品はTOMYロゴの箱のまま生産され続けたものが多いようです。(要調査案件)
また、タカラトミー発足後もトミー製品には旧ロゴを併記する形で継続して使用するという方針を受けて、ブランドロゴ更新後の箱ではプラレールロゴの上に「みんなの夢をつなぐ」というキャッチコピーと共にトミーロゴが残されていましたが、しばらくしてから廃止されています。
このプラレールロゴがある黄色い部分は、当初はレールの柄がデザインされていましたが、キャッチコピー・トミーロゴの廃止と同時期に黄色一色に変更されています。
9代目箱の特徴である英字表記はことあるごとに更新されており、2007年頃までは「211 SERIES」だったものが実際の英語表記に合わせて「SERIES 211」に修正されたり、同系列でも走行線区が異なるものは「Series E233」→「Series E233 CHUO LINE」「Series E233 KEIHINTOHOKU LINE」のように細分化されたりしています。
少ないながらもエラー品の箱が出回っているのが確認されており、
S-25 EH500金太郎には蓋の表記が「
EH5000」となっているもの、
S-57 681系特急サンダーバードにはプラレールロゴが印刷されていないものがあります。
2021年で登場から20年が経ち、その生産期間の長さから製造時期によって箱に多くのバリエーションがある事が確認されているので、最近の製品なのに全貌が未だ不明という恐ろしい世代です。
9代目箱では商品名のフォントが途中で変わっており、副都心線記念箱まで(2002/12/23〜2008/6/14)が丸っこいフォントでしたが、副都心線通常箱(2008/6/19〜)からは角ばったフォントに変更されています。このため、当時のラインナップで2008年6月19日を跨いで生産されているものには商品名のフォントが二種類存在しています。フォントの変更は2012年にかけて順次行われていた模様です。
臨時列車シリーズと
たのしい列車シリーズは別ページにまとめています。
また、品番の変遷も表にまとめてあります。
車両単品品番変遷のページもご覧ください。
S品番開始以来、実在の車両でラインナップを統一して架空の車両には付番無しの別枠扱いが通例でしたが、2022年3月31日に「S-13 ミッキーマウス ポッポーきかんしゃ」が発売され、S品番に架空車が登場しました。
4月21日には「S-51 スピードジェット」の発売も予定されており、今後の展開が気になります。9・10代目箱を通してこの体制も20年続いており、そろそろまた再編されるという布石なのかもしれません。
後年になって「第二次冬の時代」と呼ばれなければいいのですが...
こちらは無動力の1両単品シリーズ。貨車・客車・中間車で構成されています。K品番同様、KF品番への統合まで入れ替わる事はありませんでしたが、唯一700系新幹線のみ3両単品に追従した金型変更が行われています。
国鉄7000形コンテナやタキ4540形など、こちらも非常にマニアックなラインナップです。
2011年1月20日にK品番とF品番が統合され、KF品番に再編されました。K・Fで合計20種類あったラインナップは10種類に縮小されています。2009年に登場した新規金型のC12などが目玉です。
S品番よりも箱デザインの変更が遅れており、新製品が10代目箱と共通のスタイルの箱になるのは2017年発売の「KF-01 JR四国 「鉄道ホビートレイン」 プラレール号」からになります。
品番が付いている製品とは別に、カタログには載るものの発売期間が1年から長くて数年と短い製品があります。当館ではこれらをまとめて「無品番」とします。
スーパーレールカーゴ コンテナ車セットのようなセット品の拡張を目的としたもの、
「交渉人 真下正義」クモ E4-600や
銀河鉄道999のような鉄道が題材の作品から製品化したもの、
地下鉄シリーズや、流通経路がセブンイレブンに限定された
ポケモン新幹線 E4系Maxなど、色々あります。この方式は10代目箱世代にも受け継がれました。
2008年5月22日に発売された
ライト付 大阪市営地下鉄御堂筋線 21系は、発売7年後の2015年12月21日に大阪市営地下鉄限定品として再販されています。(
事業者限定品のページを参照)
ライト付 東京メトロ副都心線10000系には2種類の箱があり、2008年6月14日の副都心線開業日に各駅コンコースの特設売り場で発売された「祝 副都心線開業」と印刷された記念箱、その5日後の6月19日に全国流通品で発売された通常箱があります。