新動力時代初期①(1987〜95年頃)

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最終更新:2023年11月30日

1987年の新動力切り替えと同時にパッケージデザインが一新され、現在まで続くフォーマットが確立しました。
箱の左側を黄色地にして商品名を記載、右側をパノラマレイアウトで子供が遊んでいる様子の写真というデザインにしてあります。 セット内容から経済がイケイケだった頃の様子を窺い知れます。

ライト付東北上越新幹線セット(1987年)
1982年に発売されたセットの新動力版。90年代初頭まで生産されています。箱写真に旧動力の「通勤電車」や家根が塗装されていない「電車(青)」が写っているのが新動力黎明期を感じさせます。

2スピード新幹線セット(1987年)
旧動力時代の基本NO.2セットと同一のレイアウトに2スピード新幹線(100系)を合わせたもの。ベーシックなセットなので5年ほど生産され続けました。
「こうか駅」のセット品デビューを飾ったセットでもあります。

2スピード新幹線 立体ステーションセット(1987年)
パネルステーションと坂曲線レールが初登場したセット品。1989年に車両をスーパーひかり号に変更しリニューアル発売されました。

L特急 レール・ロード踏切セット(1987年)
1986年に発売されたセットの新動力版。商品名に「L特急」が追加され、L特急も新動力化と共に屋根が銀塗装になりました。 中身は前年発売のものとあまり変わりません。同年中に絶版となったようです。

D-51セット(1987年)
基本No.1セットのリニューアル版セット。新動力移行後の製品ですが、なぜかタイ製の旧動力D51が入っています。

2スピード新幹線 立体ステーションセット(1988年)
上のセットと同じものですが、翌年にプラレール誕生30周年を控えた1988年に始まった「たのしさつなごうキャンペーン」開催中の特別仕様。単線・複線ポイントレールが1本追加されています。

近郊電車(ブルーライン) デラックスレールロードセット(1988年)
近郊電車ブルーラインとプラロードを合わせたセット。レール・ロード踏切セットの発展版で、下のセットの前身になります。コンパクトですが情景も多くて楽しい内容です。

近郊電車(ブルーライン) DXレールロードセット(1988年)
1988年に開通した本州と四国を結ぶ連絡橋、瀬戸大橋をイメージした見るからにデラックスなセット。 近郊電車ブルーラインは常磐線の415系のイメージですが、このセットでは211系に見立てていると考えられますね。
「瀬戸大橋開通記念」と印刷されている個体も確認されています。発売地域か製造時期によって異なるようです。
[2023年11月30日 追記]
「瀬戸大橋開通記念」が印刷された個体を収蔵しました。中身は全く同一です。

ドア開閉通勤電車 切符ごっこ駅セット(1988年)
1988年7月下旬の新製品「ドア開閉通勤電車」の発売より一足早く、7月中旬に発売されたセット。 当時の製品としては珍しく相対式の駅をしっかりと再現していて、切符ごっこ駅が駅舎側、こうか駅が向かい側のホームという構成になっています。そして両ホームを結ぶ跨線橋があるのが絶妙にリアルです。 中央線201系がモデルの「ドア開閉通勤電車」が選ばれたことで、地上時代の中央線の雰囲気が漂う素敵な内容になっています。
1988年当時の跨線橋は水色のホームに白い陸橋という構成でしたが、このセットにある駅はどちらも白いホーム。そのため、両駅に合わせて跨線橋がセット限定カラーの白いホームに黄色い陸橋という組み合わせになっているのが最大のポイントになります。 下にある「通勤電車 自動発車駅セット」の音入り踏切と同じく、この時代のセットのカラーバリエーション情景は今では相当なレアモノになっています。 通常品の寄せ集め(と言うのもなんですが...)に一つカラーバリエーションを入れてアクセントを加えているのが良いですね。
ブログの記事もご覧くださいませ。

近郊電車(オレンジライン) おしゃべりステーションセット(1988年)
こちらはおしゃべりステーションと近郊電車を合わせたもの。「切符ごっこ駅」同様のパネルステーション規格を採用した駅で、1987年から1995年(1988年以降はJ-27)まで単品も発売されていました。

ぼくがうんてんする スーパーひかり号セット(1988年)
日本経済が絶好調となったバブル時代。その豊かさはおもちゃ業界にもおよび、これまたバブルの賜物と言える未来の新幹線「スーパーひかりモデル」がプラレール化され、そのインパクトの強さや期待を込めた気持ちがこのようなセットを生み出しました。
白いアーチ橋があるルートとパネルステーションがあるルートの二通りがあるレイアウトを、新幹線の運転台を模したリモコンで操作するスーパーひかり号が走る結構大きめなセットです。ちなみに定価は9,800円。
車両はリモコン操作が出来てもポイントは従来通り手で変えるしかないのですが、翌1989年には上位互換セットでポイント操作まで遠隔となった「ぼくがうんてんする スーパーひかり号リモコンポイントセット」が発売されています。ライトが付くスーパーひかり号はこのセットとリモコンポイントセットのみの仕様です。

はじめてのセット(1989年)
初めてプラレールで遊ぶ子供向けの入門セット。自分で手転がしで遊びたい子供のために、レール上から床に下ろせるスロープレールが付属しています。 当時のセットでは定番だった架線柱やトンネルなどの情景部品が排除され、子供が車両で遊ぶ事に集中できるように工夫されています。
立木と信号機はこのセット限定の仕様。赤いスロープレールと鉄橋用の黄色いベースも珍しく、初めてのセットのわりには他セットでは二度と手に入らないものしか入っていません。

スーパーひかり号 立体ステーションセット(1989年)
2スピード新幹線の同名セットのリニューアル版。車両がスーパーひかりに変わり、車庫が追加されました。
プラレールが30周年を迎えるにあたり1988年に始まった「たのしさつなごうキャンペーン」のキャンペーンセットとなっており、このセットでしか手に入らない激レア品「黄色い車庫」が付いてきます。
この頃の製品から、箱写真の背景レイアウトにパネルステーションを多用したいわゆる「壁」が出現し始めます。
箱には「近い将来予定されている〜」と書かれていますがこの通り登場する事がなかったのはみなさんご存知の通り。「スーパーひかり」として開発されていたものは、このセットの発売翌年の1990年に「300系新幹線」として誕生、列車名も「のぞみ」になりました。

通勤電車 自動発車駅セット(1989年)
自動発車駅と通勤電車(山手線205系)を合わせたセット。8の字ポイントレールが入った珍しい形のレイアウトです。音入り踏切はこのセットオリジナルカラーで、かなりのレアモノ。自動発車駅の線路内立ち入り防止柵が黄色いこともあり、レイアウトに絶妙な統一感が出ています。 一定時間停まると自動で発車する駅とウグイス色の205系の組み合わせは、停車時間の短い山手線の性格を再現しているようにも見え、そこはかとないリアル感があります。 8の字ポイントレールで車両を触ることなく進行方向を変えられるのも環状運転をイメージしているからなのかもしれないですね。なかなか出回ることのない珍しいセットです。
余談ですが、実際の山手線にはセットにあるようなトンネルは現在存在しません。過去には2ヶ所ありましたが、線路の付け替えや掘削で廃止されています。 「山の手」、つまり丘陵地を走る路線という意味なのにトンネルがないなんて、ちょっと不思議ですよね。ちなみに、踏切は2022年現在1ヶ所だけあります。

ライト付ひかり ニュー立体交差セット(1989年)
前年に発売された同名セットのリニューアル版。1988年版では追加の中間車が同梱されていましたが、こちらはそれを無くしたものになります。 収納容器はそのまま流用されているため、1両分の空白が存在しています。

ライト付ひかり 立体交差セット(1990年4月)
1990年の「たのしさつなごうキャンペーン」のセット品。同年発売の新製品「自動ターンアウトレール」と直線レール2本が追加され、拡張性と見る楽しさが増えました。

ライト付ひかり号 ビッグステーションセット(1990年)
ギミック盛り沢山のビッグステーションのセット品。定価は12,800円です。バブリ〜。レイアウトは単一のセット品とは思えないくらい複数ルートを持つもので、このセット一つだけでも満足できそうです。ただし、車両は何故かライト付ひかり号。

たのしい電車ビデオ付 立体交差セット(1991年)
車両が100系に変わり、収納容器も新規設計になりました。特に目新しさもなく、コメントしづらいセットです。
1991年の「たのしさつなごうキャンペーン」では情景ではなくビデオが付くようになり、キャンペーン終了後も2000年代前半までビデオ付属のセットが複数発売されるようになりました。

成田空港セット(1991年)
1991年4月20日に発売された253系「成田エクスプレス」が早速セット品デビュー。「新国際空港セット」のリニューアル版と言えるセットですが、情景部品が増えてかなり豪華になりました。
ニュー踏切に黄色いパネルステーション、鉄橋まで付いてきて、全ての辺に一つ情景部品がある見ていて楽しいレイアウトです。空港は新規設計に変わっています。
空港は「J-24 アクションエアポート」として1992年から1996年まで単品発売もされていました。

D-51音あそびセット(1992年)
セット限定品のサウンド駅(ちなみに駅名標は「新東京」です)にテンダー付きのD51にブルートレイン24系、更に鉄橋が2つも入っているという、これまたかなり豪華なセット。
定価は7,600円。日本がイケイケだった頃のセットですね。

ぼくがうんてんする リモコンのぞみ号セット(1992年)
次世代型新幹線のモックアップだったスーパーひかり号は、300系新幹線として具現化されました。元々100系ベースだったデザインも全く新しいものになり、21世紀の新幹線がここに生まれたのです。
プラレールでは通常の3両編成に加え、人形あそび仕様、そしてこのリモコン操作仕様の3種類が発売されました。このセットは見ての通り「スーパーひかり号セット」の車両を真のスーパーひかり号=のぞみ号に置き換えたものになります。
ちなみに定価は3,000円値上がりし、12,800円也。

ひかり号ベーシックセット(1993年)
0系ひかりの運用が徐々に減ってきた事を受け、プラレールの世界でもセット品に限り100系が「ひかり号」を名乗るようになりました。実質「ライト付き東北上越新幹線セット」の車両を変えただけのセットです。
1995年以降も箱をパッケージを更新して発売され続けていました。

ビデオ付 立体交差のぞみ号セット(1993年)
立体交差セットの車両を300系に変えたもの。バブルが弾けた影響か架線柱が省略されてしまい、急にショボくなりました。

人形あそび はじめてのセット(1993年)
人形あそびのぞみ号のセット。人形あそびがメインのため、レイアウト構成はかなり簡素な小判型エンドレス。

人形あそび キップあそび駅セット(1993年)
人形あそびのぞみ号のセット・その2。切符遊びができる駅という点では「切符ごっこ駅」とコンセプトが似ていますが、こちらは改札遊びがメイン。
自動改札が一気に普及した時代であるからこそみたいなセットですね。

2スピードつばさ号セット(1993年)
1992年にデビューした、300系と並んで当時最新の400系新幹線のセットです。レイアウトは旧動力時代の基本NO.2セットから続く、いにしえの楕円+真円のコース。 1995年以降もパッケージを更新しながら発売されていたので、生産数が少ないわけではないはずなのに何故かなかなか目にする機会が少ないセットです。
400系といえば、200系やE4系と連結して東京駅に来ているのをよく目にしたものですが、引退から早12年。その連結相手だった200系とE4系すら引退済みとは、時の流れは残酷なり。

未掲載品

ライト付ひかり ニュー立体交差セット(1988年)
ぼくがうんてんする スーパーひかり号リモコンポイントセット(1989年)

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