現在まで続くデザインが確立した箱がこちらです。タカラと合併する前の最後の世代、新トミーロゴ時代のものを後期①とします。「未来へひろがる青いレール」というキャッチコピーが入っているのがこの世代の特徴です。
パネルステーションやブロックビルが復活したり、瀬戸大橋のような新型の巨大情景の登場、山手線やサンダーバードのような高クオリティなサウンドプラレール、「ふくせんステーション」の現代版と言える「自動のりかえ駅」など、後年の評価が非常に高い世代です。
2001年に発売された「タイムステーションD51」のモノレールと、「タイムステーションD51 BLACK」の黒いD51を合わせたハイブリッド品。生産数はあまり多くないと思われ、かなり珍しい品です。
いっぱいつなごう700系のぞみセット(2002年9月)
新規開発されたプラキッズ対応の中間車が特徴のセット。
富士川橋梁をイメージした水色の大鉄橋が2つと富士山が付属。水色台座の立木が珍しい一品です。
僕の街の電車セットシリーズ(2002年12月26日)
北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州
旅客鉄道各社の車両で通常品にないものをチョイスし、レイアウトを全てを組み合わせると日本列島の形になるというなかなか面白いシリーズ。
JR北海道のSL函館大沼号とJR西日本の207系は後々「C11 171 SL函館大沼号」「S-45 サウンド207系通勤電車」として単品発売されていますが、旧型客車が2両のSL函館大沼号と非サウンド仕様の207系はこのセットのみの存在です。
205系横浜線、313系8000番台セントラルライナー、JR四国6000系、JR九州813系は今に至るまで単品発売はされておらず、非常に貴重な車両となっています。
山陽新幹線で走っていた0系フレッシュグリーン色が初めて製品化されたセット。
平面+高架のスタンダードなレイアウト構成ですが、茶色のレンガ橋脚とアーチ鉄橋、そして1989年発売の「はじめてのセット」以来の登場となる「スロープレール」がセットの価値を高めています。
車両単品・
非売品に掲載している「新幹線 中間車3両セット」には、このフレッシュグリーンの中間車が含まれています。
2023年現在の今なお、2000年代の傑作と評価されるセットです。「C-62きてきいり」の発売以来、26年ぶりとなるC62のプラレールです。
梅小路蒸気機関車館(現 京都鉄道博物館)に保存されている1号機・2号機を新規造型で製品化、しかも前照灯・尾灯、色差しの違いまで再現した意欲作として当時の子供たちを虜にしました。
レイアウトは単調なエンドレスですが、茶色のミニ橋脚に架かる深緑のアーチ鉄橋が蒸気機関車の走る路線の雰囲気を出しており、良いアクセントになっています。C62はこれ以降も何度か製品化され、バリエーションが多彩な機関車の一つとなりました。
3号機(蒸気機関車 鉄三勇士・62 3号機蒸気機関車)、17号機(リニア・鉄道館開館記念スペシャルセット)、18号機(歴代つばめスペシャルセット)、そして銀河鉄道999の50号機が製品化されています。
非売品版として、クリア成型になったものも存在します。
非売品車両セット、
クリア重連のページも合わせてご覧ください。
プラレールからプラスチック要素を排除した商品。入門セットだけでコケたので発展系セットはありません。
プラレールとの互換性もありません。
1999年に小田急限定で復刻された「小田急ロマンスカー」3100形が再度復活。商品タイトルの通り、往年の情景部品「高原の湖」を改良した箱根の観光名所「芦ノ湖」と、パネルステーション、ブロックビルが入った絶版品よくばりセット。
写真のロマンスカーが製品通り五角形の愛称板を取り付けている改修前の姿なのが素晴らしいです。こういうタイプのセット品、また展開してほしいものですね。
サウンド・特急サンダーバード・セット(2003年11月13日)
トミー時代の中でもかなりえげつない素晴らしいセット。
αシステムと称されたサウンドシステムを搭載した車両に、専用の基盤を組み込んだ駅と踏切がセットされ、通過・停車をする度にそれに対応したサウンドが鳴る仕掛けになっています。
車両の制御は専用のカードを用い、先頭車のクーラー付近にかざすことで駅でなくとも発車・停車ができます。
αシステムでしか走らないということはなく、通常のサウンドプラレールとして音を出しながら自動で走るモードと手転がしモードでも遊べます。
「日本全国アナウンスステーション」と組み合わせて遊べば専用のサウンドが流れ、「特急サンダーバード・情景セット」を使えばライトの点灯や信号機での停車なども出来るなかなかに風呂敷を広げたシステムでした。
ちなみに、
「αシステムとは・・・αシステム対応車両(サウンドEX車両)がαチップ搭載のカードや情景部品に近づくと、各チップの種類を見分け、車両が自動的にアクションをするシステム。」(トミー公式サイトより引用)だそうです。
パッケージが更新されたもの。中身は変わらずです。
ジャスコをはじめとした百貨店などの大型店舗で発売されたセット。レイアウトは極単純なエンドレスですが、700系がB編成となっておりセットの価値を高めています。
D51は定番とも言える200号機です。
サウンド除雪DD14重連セット(2004年1月26日)
「サウンドC62重連セット」「サウンド・ドア開閉山手線セット」と並ぶ、2000年代の傑作セットの一つ。
ロータリーヘッドを装備し、背中合わせに連結されたDD14が線路上に配置した雪を模した白い球を吸い込み、投雪口から出すという動きをする除雪遊びが目玉です。ロータリーヘッドは実車同様閉じることもできます。動力車は327号機、サウンド車は332号機のコンビで、長岡車両センターに所属していたものをモデルとしています。
雪玉は50個も付属し、「除雪スタートレール」と呼ばれる専用のレールに配置してDD14を走らせるとスムーズに動作します。レールは雪国をイメージした白色で、立木がベースありとベース無しでそれぞれ2個が入っています。ベース無しの方は除雪スタートレール用です。
遊び終わったら雪玉を除雪スタートレールの立木ベースとなっている「収納部」を開けて収納する事ができる親切設計。
このセットでモデルとなったDD14は既に2両とも廃車となっていますが、332号機はロータリーヘッドを装備した状態で新津鉄道資料館に保存されています。
九州新幹線が部分開通した2004年3月に発売された800系のセット。パネルステーションの鹿児島中央駅と南国らしい3本のヤシの木が特徴的です。
800系は2011年3月の全線開通により車体の塗装が変更されているため、このセットでの姿は見られなくなりました。
2003年秋から始まったE1系のリニューアルに伴う新塗装化を早速反映したセット。
複線セットとは言うものの、ポイント以外は単線のレールが入っています。レイアウトの組み替えが出来る事を主軸としているようで複線レールは入っておらず、唯一の要素は「複線トンネル」のみ。ただこの「複線トンネル」は2001年に単品が絶版となっており、セットに入っているのもこれが唯一という、実は結構珍しい逸品です。
ちなみに新塗装E1系の単品化は遅く、セットから遅れること3年後の2007年6月22日にやっと発売されています。
2004年は「プラロード」ブランドの新製品が一気に発売され、プラレールが入ったセットはこのベーシックセットAと下のマリンライナーセットの2つが発売されました。
車両に広島色のキハ40が選ばれたのが泣かせます。プラロードとのコラボを前面に押し出すためか、箱の背景が90年代に見られたパノラマレイアウト写真に回帰しているのがポイントです。
ちなみにベーシックセットBはプラロードのみのセットなので鉄道車両は入っていません。
プラロード大鉄橋&マリンライナーセット(2004年6月)
瀬戸大橋をモデルとした巨大な鉄橋が目玉のセットです。コンセプトはデラックスレールロードセット(1988年)と同様ですが、リアルさと迫力ではこちらの方が圧倒的。
スーパーレールカーゴ コンテナ積み下ろしセット(2004年7月)
「コンテナ積みおろしセット」の現代版のようなセット。先のセットのように自動での積み下ろしは出来ませんが、コンテナを降ろしてトラックに積み替える遊びは健在です。
サウンド・ドア開閉山手線セット(2004年10月)
2000年代の傑作のうちの一つだと思うセットがこちら。
走らせると1駅ずつ次の停車駅のアナウンスが流れ、ドアの開閉とサウンドが連動し、一部駅では発車メロディまで流れるというとんでもない意欲作です。
既存のサウンドプラレールと同じく走行音や警笛、停車音ももちろん鳴ります。
発車メロディが流れる駅は「東京」「上野」「池袋」「高田馬場」「新宿」「渋谷」「品川」の7駅。
山手線ユーザーなら聴き慣れたあの曲をプラレールで聴けるとあり、大人気のセットになりました。
ちなみに付属の駅はなんとスーパーレールの情景部品の流用品です。
箱根登山鉄道の沿線風景を再現したレイアウトが素晴らしいセット。
レンガ風の茶色い橋脚と早川橋梁がモデルであろう緑の鉄橋、スイッチバックを再現した引き込み線にある駅と、随分とツボを抑えた内容です。
セットの車両のうち、108号は2020年9月現在でも現役ですが、箱写真にもなっている110号は2017年2月に引退してしまいました。
知る人ぞ知るトイザらス限定セット。1998年に発売された「くるりUターンのぞみ号セット」の車両と駅を変えたものです。
リアルな色合いとなったパネルステーションと非連結仕様のE2系はやてが特徴です。E2系はJR東日本の限定品「E2系1000番代新幹線 はやて」と同一です。パネルステーションの駅名パネルは「はちのへ」となっています。
2000年代の傑作として人気のセットです。レイアウトは全て市販品で代わり映えしませんが、目玉となるイーストアイがなかなかの高機能です。
先頭車がライト付きの動力車、中間車は走行中に計器ギミックが回転し、後尾車にサウンド機構が搭載されている3両オールギミック編成になっています。これによって編成自体がプラレールでも珍しい重量級のものとなり、走行は安定しますがギミック系情景との相性は微妙だったりします。
中間車には視覚的に楽しいギミックを積んでいるのに、車体のせいで中身が見えないという問題点を抱えているのがこのセットのご愛嬌なところ。これを解決するために、トイザらスで発売されていた分には先着特典としてクリア成型の中間車カバーが付属していました。(
車両単品・非売品のページ参照)
中間車・後尾車のギミックを省いた単品「S-62 ライト付 イーストアイ」が2007年から2014年まで発売され、新メカ化の際に「S-09」に変更の上、2019年まで発売されていました。
C57 SLばんえつ物語号セット(2005年2月)
箱の通り、ベーシックセットのSL版。新規開発されたC57と12系がナイスです。ベーシックとは言いつつ情景部品がかなり濃いです。駅は「田舎の駅」のカラーバリエーションで、駅名は「湖畔の駅」となっています。
江ノ電20形とバス、そして江ノ島が入ったセット。湘南海岸の雰囲気が出ている良いセットです。
当時はまだ「D51きしゃ」金型が現役だった2005年に突如として現れたリアルな造形のD51形200号機。それがスチームを吹き上げサウンドを出して走るという、かなり気合が入ったものです。
レールはグレーで統一され、トンネルは紅葉風。オリジナル情景として給水塔&石炭ホッパーも付属します。新規設計の旧型客車も素晴らしいですね。
サウンドコントロール700系新幹線セット(2005年9月)
リモコン操作が出来る700系のセット。今までの遠隔操作系プラレールは運転台を模したコントローラーで登場していましたが、このセットでは手持ちのリモコンタイプになりました。
3種類のチップを交換する事で流せる放送が変わる優れものです。車内チャイムがチップごとに異なり、「標準」ではひかりチャイムとのぞみチャイム 、「東海道」では「AMBITIOUS JAPAN!」、「山陽」では「いい日旅立ち・西へ」が流れるようになっています。
車体は新規金型になり、これが後の標準車体となりました。グレードアップ用にステッカーも付属してたります。
ひかり・のぞみチャイムを「標準」と称しているあたり、AMBITIOUS JAPAN!といい日旅立ち・西へのキャンペーンが終わったら元に戻るのかと思っていたのでしょうが、結局かれこれ18年ほど変わることなく現在に至ります。
つくばエクスプレス高架レイアウトセット(2006年3月)
2005年8月24日に開業したつくばエクスプレスのセット。
高架線のみのセットはいくつかありますが、グレーのY字レールが入っているのは後にも先にもこれのみ。白いホームに青い屋根の「プラキッズ駅セット」と、駅に合わせてストップパーツが黄色に成型されたグレーのストップレールも注目ポイントです。ブロック橋脚もダークグレー寄りの成型で、後年単品売りされた高架レールに同梱されているものとは印象が異なります。
駅名はステッカーによる選択式で、実際に高架駅である「北千住」「八潮」「柏の葉キャンパス」「守谷」が用意されています。
単品の「S-56 つくばエクスプレス」が車両番号未指定のTX-2000系だったのに対し、こちらのセットでは第66編成(TX-2166F)に指定されています。行き先表示は「区間快速 秋葉原」です。単品の方は「快速 つくば」表示なので、単品と合わせて遊ぶと楽しいセットになっています。
箱写真の立体交差の例に常磐線E501系が使われているのがマニアックですね。
新情景部品「車両基地」を組み込んだセット。単品とは異なり車両基地の延長部分が通常の青いレールとなっているのが特徴です。
連結仕様になったE4系がセットされているのが高ポイントです。実際に8両編成を2本繋いだ16両編成で運行するE4系Maxの連結をプラレールでも再現できるようになりました。
いっぱいつなごう 700系ひかりレールスターセット(2006年9月)
いっぱいつなごう700系のレールスター版。メイン情景は2006年の新製品「クリアドーム」です。
「おおきなドームステーション」を組み込んで発展させるとより楽しくなるレイアウトになっています。
レールまっぷ 都電荒川線8500形(2006年12月)
レールまっぷシリーズの1つ目。
1997年の「ちんちん電車」以来の都電荒川線車両の製品化です。
レールまっぷ 伊予鉄道モハ50形前期型(2006年12月)
レールまっぷシリーズの2つ目。
伊予鉄道のモハ50形が製品化されました。マニアックすぎるような。
レールまっぷ 札幌市電3300形(2006年12月)
レールまっぷシリーズの3つ目。札幌市電です。
まがレールでつなげよう!!D51かんたんレイアウトセット(2006年冬)
トイザらス限定のまがレールのセット。2005年12月28日発売の「まがレールかんたんレイアウトセット」と名前が似ていますが、音入り踏切ではなくニュー踏切・いなかの駅・立木4本が入っています。
車両はD51形200号機。車両がメインではないセットを発売する際の救世主です。
自動のりかえ駅とドクターイエローセット(2007年3月)
青トミーロゴ時代の最終新製品。セット名の通り、往年の「ふくせんステーション」を現代風にアレンジしたような「自動のりかえ駅」がメインのセット。ホームの柱に貼られている駅名標はそのまま「じどうのりかええき」です。本体四隅にある信号機を支柱として、縦に積み重ねることが出来る構造になっているのが面白い情景部品です。
車両のドクターイエローは700系の塗り替えではない完全新規造型のものとなりました。単品化は2014年発売の「S-07 ライト付923形ドクターイエローT4編成」まで待つ事となりましたが、カッコいい923形が手に入るというだけあって人気のセットになっていた印象です。
他は特に情景が入っておらず少々物足りませんが、列車の進路を自動で振り分けるための「自動Y字ポイントレール」が入っているのが他のセットにはない特徴になります。
同年、トイザらス限定で発売された「新幹線自動のりかえ駅セットDX」には、ホーム部がグレー、屋根が青成型のカラーバリエーションが入っていました。その後は同じくトイザらス限定で「トミカと遊ぼう!つみおろしステーション&自動のりかえ駅セット」(2010年)「E5系新幹線&E6系新幹線 自動のりかえ駅セット」(2014年)でそれぞれ再登場を果たしています。
2007年開催のプラレール博の入場記念品はこれ以降に発売されたセットから、合併を反映してトミーロゴがタカラトミーロゴに変更になりました。2007年のプラレール博の入場記念品には、このセットの増結用として923形の6号車が用意されました。